ちょっとディープな生物の世界

赤血球は細胞小器官を殆ど持たない

赤血球はヘモグロビンが入った袋

赤血球は直系が7.5μmの凹みが特徴の細胞です。中身にはヘモグロビンが詰まっており、核を始めとする構造物は一切存在しません。ミトコンドリアも存在しませんが、解糖系の酵素は存在するため、ATPを合成することはできます。

下は血管と赤血球の断面図です。赤血球の中身は均一に見えますが、殆どがヘモグロビンです。

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ヘモグロビンとは

赤血球はヘモグロビンを含み、ヘモグロビンのヘムにある鉄イオンが酸素と結びつき、酸素が少ない場所では酸素を放出します。また、酸素が多く、二酸化炭素が少ない場所では酸素と結びつく働きを持っています。

Hb(ヘモグロビン)+O2 → HbO2(酸素ヘモグロビン)

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赤血球は細胞?

核も細胞小器官も殆どない赤血球ですが、元々は細胞であるため、赤血球も普通は細胞として扱われます。しかし、その実体はヘモグロビンがたくさん詰まった袋です。

ヒトにおける赤血球の総数は25兆個~30兆個と言われます。細胞の数が多くなることで、結果的に全体の外界と接する表面積も増え、効率よくガス交換を行うことができます。

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