酵母菌とは単細胞の菌類の総称
酵母菌は広義においては、一定期間を単細胞で過ごし、出芽によって増殖する菌類の総称です。この酵母菌の一種である Saccharomyces cerevisiae(サッカロミセス・セレビシエ) が、いわゆるパン作りなどで使われる酵母菌です。
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酵母菌は菌糸を作る?
酵母菌の大部分は単細胞で菌糸を作りません。しかし、中には単細胞の期間と菌糸状のものを形成する期間、どちらの形状を取る種も存在します。また、菌糸は形成しないもの、酵母が菌糸のように結合する偽菌糸を作るものもいます。
下画像は偽菌糸です。完全な繊維状ではなく、細長い酵母細胞が連なっています。
酵母菌は子嚢菌類?担子菌類?
酵母菌には子嚢菌類と担子菌類の2種類があり、サッカロミセス・セレビシエは子嚢菌類に属します。
酵母菌は細菌ではない?
細菌は原核生物の総称です。酵母菌は菌界に属する真核生物であり、全く別の生物です。生物界にいる「菌」が名前につく生物は3つの界に存在しています。非常にややこしいです。
- モネラ界:細菌、古細菌
- 原生生物界:細胞性粘菌類、変形菌類、卵菌類など
- 菌界:子嚢菌類、担子菌類、接合菌類など
まとめ
酵母菌とは単細胞期間を長く過ごす菌類の総称です。パン作りに使う酵母菌(サッカロミセス・セレビシエ)だけのことを指すのではありません。