第3問 問1
次の文章の空欄を埋めよ。
ヒトの骨格筋は多核細胞の(A)繊維が多数集まることによってできている。(A)繊維には、多数の(B)繊維が長軸方向に平行に並んでいる。(B)は横行小管や筋小胞体に取り囲まれており、筋小胞体内には(C)イオンが大量に含まれている。
(B)繊維は主に2種類のタンパク質のフィラメントからなっている。太いフィラメントを(D)フィラメント、細いフィラメントを(E)フィラメントと呼ぶ。
問1 解答&解説
A:筋、B:筋原、C:カルシウム、D:ミオシン、E:アクチン
横行小管(別名:T管)は、筋小胞体の間に位置し、筋線維の長軸に直角に存在する管。T細管または単にT管とも呼ばれる。その内腔は細胞外液で満たされ、筋細胞の活動電位を細胞内に伝達する機能を有する。
第3問 問2
次の選択肢のうち、筋収縮の際に長さが短くなるものを選べ。
- ミオシンフィラメントとミオシンフィラメントの間
- ミオシンフィラメント
- アクチンフィラメント
- Z膜とZ膜の間
問2 解答&解説
1、4
「すべり説」を今一度理解しておこう。アクチンフィラメント、ミオシンフィラメント自体の長さは変化しない。
第3問 問3
カエルの脚の筋肉を取り出し、運動神経に刺激を与えて単収縮を引き起こした。単収縮についての記述で最も適当なものを選べ。
- 弛緩期には筋小胞体からカルシウムイオンが放出される。
- 収縮期前には筋原線維からアセチルコリンが放出される。
- 収縮期前には運動神経からノルアドレナリンが放出される。
- 弛緩期にはアクチンとミオシンが結合する。
- 単収縮中に刺激を受けても、収縮に影響を与えない。
- 収縮期にはミオシンでATPが分解される。
問3 解答&解説
6
1:弛緩期にはカルシウムイオンは筋小胞体に吸収される。放出されるのは、刺激を受けてすぐ(収縮期前)である。
2:アセチルコリンを放出するのは運動神経。ちなみに、アセチルコリンは副交感神経でも使われる。
3:運動神経はアセチルコリンを放出する。
4:弛緩期にはアクチンとミオシンは離れている。
5:不完全強縮や強縮が引き起こされる。
6:収縮している最中は、ミオシンがアクチンを手繰り寄せるためにエネルギーを使う。
第3問 問4
次の文章の空欄を埋めよ。
イネの種子が発芽する際には、まず胚でできたジベレリンが(A)層に作用し、酵素である(B)を合成させる。(B)は(C)を分解する。この栄養を用いて、イネは発芽し、芽生えが生じる。
問4 解答&解説
A:糊粉、B:アミラーゼ、C:デンプン
第3問 問5
オーキシンの移動を調べるために次の実験を行った。
トウモロコシの根の途中を6mm切り出し、標識されたオーキシンを含む寒天培地(黒)、標識されていないオーキシンを含む寒天培地(青)を次のような組み合わせで接触させた。
その結果、①、④の寒天培地(青)における標識オーキシンの量が増加した。また、④において、Bにおける標識オーキシンの増加量を時間ごとに測定すると、実験開始1時間後から徐々にBの標識オーキシンの量が増加した。
この実験を踏まえて、次の文章の空欄を埋めよ。
トウモロコシの根では、オーキシンの輸送は重力の影響を(A:受けるor受けない)。また、オーキシンの根の(B:先端or基部)から(C:先端or基部)へと移動する。その輸送速度は1時間あたり(D)mmである。
問5 解答&解説
A:受けない、B:基部、C:先端、D:6
逆さまにしても輸送がなされたので(④)、重力は関係ない。また、A→Bの方向に輸送されているので、「基部」から「先端」が正しい。また、オーキシン量が増加するまでに1時間かかっているので、1時間かけて6mm(問題文より)を移動してきたと考えられる。