共生説とは?ミトコンドリアと葉緑体の起源
どの細胞もかつては原核生物であり、細菌に似たものだったと考えられている。原核生物同士が共生して、ミトコンドリアや葉緑体になったという説を共生説(細胞内共生説)という。リン・マーギュリスによって提唱された当初は批判を浴びたこの考えも、今では常識として受け入れられている。
共生の証拠として、ミトコンドリアや葉緑体は2重膜であるということ、2重膜の成分がそれぞれ膜ごとに異なっていること(異質2重膜)、独自のDNAを持っていることなどがあげられる。このDNAは原核生物のそれと同じように環状構造(プラスミド)をしていることなどが強い根拠となっている。
共生説についてさらに知りたい人はマーギュリスの著作を当たってみよう。彼女は、共生こそが生物を飛躍的に進化させる原動力であると主張している。
[amazonjs asin=”4794209916″ locale=”JP” title=”共生生命体の30億年 (サイエンス・マスターズ)”]論文は下のPDFで読むことができる。
http://web.gps.caltech.edu/classes/ge246/endosymbiotictheory_marguli.pdf
細胞内共生(共生説)ではない共生
共生とには2種類ある。ミトコンドリアなどのように細胞内に共生してその生物と一体化しているものもあれば(細胞内共生説)、腸内などを住処として共生しているものもある。後者の場合、別の生物として共生している。例えば、ヒトの腸内に生息する大腸菌は、共生しているが決してヒトそのものではない。
シロアリの腸内共生生物
シロアリの腸内に様々な共生生物が存在しており、簡単に観察することができる。
ハテナと藻類の共生
また、ハテナという生物は藻類を自身の細胞に共生させている。
ハテナは分裂する際には、葉緑体を持つ個体と持たない個体に分かれる。葉緑体を持たない個体は、新たに藻類を捕獲し、葉緑体を共生させる。
ウミウシと葉緑体の共生
葉緑体を取り込み、光合成を行う動物もいる。
このウミウシは光合成を始めると動く必要がなくなり、じっとしているという。
研究者によれば食べられた藻の遺伝子が消化管の中で、葉緑体と共に吸収され、ウミウシ自身の遺伝子に組み込まれ、必要なタンパク質が葉緑体に供給され、9~10ケ月のウミウシの寿命のすべてを光合成し、作られた糖を養分として生きていると言う素晴らしい生き物だ。
http://blog.goo.ne.jp/
細胞内共生と共生の違い
「細胞内共生」は、文字通り細胞の一部となって共生している状態を指す。具体例としては、ミトコンドリアや葉緑体がそれにあたる。
一方で、「共生」は、別々の生物が協力関係にある状態を指し、細胞レベルでの融合はなされていない。
わかりにくいです。
コメントありがとうございました。
ページを修正したいため、どこがわかりにくかったか、教えていただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
最後に結論もしくはまとめとして
タイトルの提起された問題に対する答えを明記すればよりわかりやすい
ありがとうございました!追記しました。