乾燥遷移
乾燥した地域(湿地ではない)では、植生は次のように変化し、成長する。この変化を乾燥遷移と呼ぶ。乾燥遷移では、裸地、地衣類・コケ植物、草原、低木林、陽樹林、混交林(陽樹と陰樹)、陰樹林と遷移していく。陰樹林まで到達した状態を極相と呼ぶ。
裸地
地衣類・コケ植物(ハナゴケ・スケゴケ)
草原(ススキ・イタドリ)
低木林(ヌルデ、タニウツギ、ヤシャブシ)
陽樹林(コナラ、アカマツ、アカメガシワ)
混交林:陽樹と陰樹が混ざり合った状態
陽樹林の林床では、光が少なくても成長できる陰樹が生育する。
陰樹林(シイ、クスノキ、カシ、タブノキ)
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先駆植物(パイオニア植物)
地衣類やコケ植物、ススキ、ヤシャブシなど、他の植物よりも初めに侵入する植物のことをパイオニア植物と呼ぶ。
湿性遷移
湖や沼地での植生の変化を湿性遷移と呼ぶ。湖沼は泥がたまって湿原となり、さらに乾燥して草原となる。
湖沼
湿原
草原
一次遷移・二次遷移
裸地など、岩石から始まる遷移を一次遷移と呼ぶ。
一方、森林伐採や火山などによる森林破壊から始まる遷移を二次遷移と呼ぶ。二次遷移からの植生は土台があるので、進行が早い。雑木林や赤松林は二次遷移によって形成された場合が殆どである。二次遷移によって形成された森林を二次林と呼ぶ。
ギャップ更新
何らかの理由で木が枯死すると、そこに空いた空間が生じる。空いた空間では、幼木が成長し、新たな森林部分が生まれる。この現象をギャップ更新と呼ぶ。ギャップが小さいと陰樹の幼木が育ち、ギャップが十分大きいと陽樹がギャップを埋める。