骨では破骨細胞と骨芽細胞が同時に働き、骨の形成と破壊を同時に行っている。破壊を行う理由は、生命活動に必要なカルシウムを各組織に送りだすためである。また、余剰のカルシウムは骨芽細胞によって骨に蓄えられる。
骨芽細胞は、骨の「骨組み」となるコラーゲンをつくり出し、そこにカルシウムを付着させる「のり」となるタンパク質を分泌していく。そこへ、血液中から運ばれてきたカルシウムが結合し、新しい骨ができる。一方、破骨細胞はカルシウムやコラーゲンを酸や酵素で溶かし、血液に乗せて全身へと運ぶ。ちなみに、骨芽細胞が、自らが分泌した骨基質に埋め込まれていく過程で、骨細胞が形成される。すなわち骨細胞と骨芽細胞の由来は同じ細胞である。