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ペルオキシソームとは?無くなるとどうなる?

ペルオキシソームとは

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ペルオキシソームは一重膜を持つ細胞小器官です。真核生物のどの細胞にも存在しています。ペルオキシソーム内には過酸化水素を発生させる酵素と、過酸化水素を分解するカタラーゼと呼ばれる酵素が含まれています。

過酸化反応(ペルオキシデーション)に関係することからペルオキシソームと命名されました。全ての細胞に存在しますが、発達したものは、特に酸化反応が活発に行われる肝細胞で確認できます。

ペルオキシソームの役割

ペルオキシソームは様々な物質の酸化反応に関与しています。脂肪酸の酸化(ベータ酸化)によるアセチルCoAの合成や、またアミノ酸,ヒドロキシ酸,プリン,ピリミジンなどの代謝に関わっています。酸化反応によって、有害な過酸化水素が発生するため、即座にカタラーゼによって水と酸素に分解されます。

ペルオキシソームが形成されない病気:ゼルウェーガー症候群

ペルオキシソームが形成されない病気としてゼルウェーガー症候群(ツェルヴェーガー症候群)があります。この病気は遺伝病で患者の細胞にはペルオキシソームが見当たりません。患者は強い筋力低下と、精神神経障害が起こり、生後間もなく死亡します。

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