ちょっとディープな生物の世界

減数分裂の過程とDNA量の変化

減数分裂とは

減数分裂は配偶子(生殖細胞)を作るための分裂である。他の配偶子と接合するために、染色体数を半分にする。

減数分裂は第一分裂第二分裂に分けることができる。第一分裂は、染色体数を半減させる分裂であり、第二分裂は、間期で二倍となったDNA量を元に戻す分裂である。

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間期でのDNA合成

間期ではDNAが合成され、1つの染色体のDNA量が2倍となる。本来のDNA量の染色体の姿は下画像である。

染色体
しかし、間期でDNA量が二倍となると、次のような姿になる。染色体として下画像のような姿を思い浮かべるのは、染色体は細胞分裂時(間期を終えた後)に観察できるものでからである。

第一分裂

前期

染色体が形成され、中心体が2つに分かれる。また、相同染色体同士が結合(対合)する。これを二価染色体と呼ぶ。

減数分裂

この際に相同染色体同士で遺伝子を交換する乗換えが起こる。

乗り換え

中期

二価染色体が細胞の赤道面に並ぶ。

減数分裂

中心体から紡錘糸が伸びてきて染色体の動原体に結合する。この構造を紡錘体と呼ぶ。

動原体

http://www.seibutsushi.net

後期

二価染色体が分離し、両極に移動する。

減数分裂

終期

くびれが生じて2つに分裂する。核膜も生じる。この時、核相が2nからnになる(例えば、ヒトの場合では染色体46本(2n)から、23本(n)となる)。

減数第一分裂終期において、核膜の形成は必ず起こります。

https://jspp.org/hiroba/

減数分裂

第二分裂

前期

核膜の消失、染色体が形成される(第一分裂の続きなので細胞は2つ)。

減数分裂

中期

染色体が赤道面に並び、紡錘体を形成する。

減数分裂

後期

染色体が2つに裂け、両極へ移動する。

減数分裂

終期

くびれが生じて分裂する。核膜を生じる。

減数分裂

DNA量の変化

例えば、普段の状態のDNA量をとすると、減数分裂中のDNA量は次のように変化する。

DNA量

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/

間期

DNA合成し、DNA量は倍になる。元々のDNA量をとすると、になる。

Untitled Diagram (6)

第1分裂後

相同染色体が分裂し、染色体数が半減してDNA量はになる。

Untitled Diagram (7)

第2分裂後

染色体がさらに分裂し、DNA量は半減してになる。

Untitled Diagram (9)

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