目的
ユスリカのだ腺の染色体は巨大(普通の100~150倍)であることが知られている。これは、だ腺の上皮細胞では、DNAが複製されるが、複製された後も染色体が分離せずに、複製のたびに並列に並んでいくためである。染色体を観察し、さらにmRNA合成が行われている(DNAのクロマチン構造が解かれている)パフの領域も確認する。
準備
- 試料:ユスリカの幼虫(釣り具店で「アカムシ」として生きたものが販売されている)
- 器具:顕微鏡等
- 試薬:酢酸オルセイン溶液
実験手順
- ユスリカの頭を柄つき針で抑え、ピンセットで胴体を引っ張る。すると、頭とだ腺(透明でハート型)のみが残る。白いものは脂肪であるので混乱しないようにする。
- 酢酸オルセイン溶液を1滴垂らし、5分間放置し、染色する。
- プレパラートを作成し、観察する。
結論
巨大染色体と、遺伝子が発現している領域であるパフ(膨らんでいる部分)が確認できる。