角膜には血管がないから
角膜は目の水晶体を覆うカバーです。見てわかる通り、角膜には血管が通っていません。体の中で血管が入り込んでいない組織は角膜と水晶体だけです(どちらも細胞でできています)。血管がないということは、白血球もないため拒絶反応も起こりづらいということです。
しかし、必ず起こらないというわけではありません。角膜内に血管が入り込んでいるケースもあり、そうなると拒絶反応も起こりやすくなります。
角膜の細胞はどうやって生きているの?
角膜は血管がありませんが、絶えず外気に触れているため、栄養分と水分を送り続ける必要があります。そのため、毛様体で作られる房水と呼ばれる栄養を含む水分を角膜に送っています。房水の成分はほぼ血清と同じです。
眼球内での房水はシュレム管と呼ばれる管を通って静脈へ流れます。シュレム管が詰まって房水がうまく流れなくなると、眼球内での圧力が高まり、視神経に障害が生じます。これを緑内障と呼びます。