オビクラゲとは?
オビクラゲ(Cestum veneris)は名前に「クラゲ」とついていますが、クラゲ(刺胞動物)の仲間ではなく有しつ動物に属する動物です。その美しさから『ヴィーナスの飾り帯』と呼ばれています。
オビクラゲは、通常のクシクラゲが左右に長く引っ張られたような形状をしています。その長さは通常は80cm以下ですが、最大のもので1.5mに達する時もあります。
このような形状になった明確な理由は明らかになっていません。しかし、他の有しつ類には見られない泳ぎの素早さを見ると、この形が移動に特化した形状であることは明かです。
確かにヴィーナスっぽい雅な雰囲気。
有しつ動物とは?
有しつ動物は、外胚葉と内胚葉が分化している二胚葉性の動物です。中胚葉はありません。体表にくし板を持つことからクシクラゲとも呼ばれます。モザイク卵の例として有名な生物です。
名前に「クラゲ」とついていますが、クラゲの仲間ではありません。クラゲの生活様式では、クラゲ型とポリプ型の2つがあります。しかし、有しつ動物は全ての期間でクラゲ型です。
どうやってエサを食べるの?口はどこにある?
オビクラゲは小型甲殻類を捕食して食べます。中央には口があり、全身を波打たせながら移動して獲物にたどり着きます。
オビクラゲの捕食映像。とても食べづらそうです。