遺伝的浮動
対立遺伝子に自然選択の影響がない場合、遺伝子頻度は偶然に変化していくことを遺伝的浮動と呼ぶ。
びん首効果
集団の大きさが極めて小さくなると、遺伝子頻度の変化が大きくなる。この現象をびん首効果と呼ぶ。
分子進化
DNAの塩基配列の変化など、分子に見られる変化を分子進化と呼ぶ。分子進化は個体の生存に殆ど影響しないこれを中立進化と呼ぶ。分子進化の考え方から、分子時計や遺伝子重複の発想が生まれた。
中立進化
変化を生じても、自然選択の影響を受けない進化を中立進化と呼ぶ。塩基配列が変化しても指定するアミノ酸が変化しない場合や、遺伝子でない領域の塩基配列の変化などが挙げられる。
分子時計
DNAは一定の確率で変化している。つまり、変化の割合を調べればどれくらいの時間がたったのかを調べることができる。これを利用して、種が分かれた時期などを推測することができる。
1960年代にタンパク質やDNAを分子レベルで研究する分子進化学が始まりました。DNAの塩基配列を簡単に決定出来る方法がなかったので、いろいろな生物のタンパク質のアミノ酸配列を比較。その結果、例えばヘモグロビン鎖のアミノ酸の変化がほぼ時間に比例していました。この現象を分子時計といいます。自然淘汰からは考えられないものでした。
http://spider.art.coocan.jp/biology2/molecularevo2012.htm
遺伝子重複
同じ遺伝子がゲノム内に複数存在する現象を遺伝子重複と呼ぶ。重複した遺伝子の1つだけでも残っていれば、生物の生存には影響がでない。そのため、重複した方の遺伝子は変化が生じた場合、新しい形質が生み出され、複雑な機能などが出現できるようになる。
例
- クリスタリン:クリスタリンに似た構造を持つものが数種あり、他の器官の酵素などが例として挙げられる。
- Hox遺伝子:発生時に働く遺伝子。Hox遺伝子には相同性がある。
隔離と種分化
ある個体群が地理的隔離、生殖的隔離によって新たな種生じることを種分化と呼ぶ。