目的
ブタの血液を用いて、血しょうを観察する。また、分離した血しょうにCaCl2水溶液を加え、フィブリンを析出させる。
準備
- 試料:ブタの血液(屠蓄場に頼んでもらう。その際にクエン酸ナトリウム溶液を予め試験管に血液:クエン酸ナトリウム溶液=9:1の割合で準備しておく)
- 器具:試験管、遠心分離器
- 試薬:3%クエン酸ナトリウム溶液、0.03mol/L CaCl2水溶液
実験方法
- クエン酸ナトリウムで処理した血液を遠心分離器にかけ、3000rpmで10分間回す。
- 分離した上澄み(血しょう)をピペットで取り出し、別の試験管に移す。
- 血しょうにCaCl2水溶液を3ml加え、フィブリンが析出する様子を確認する。
結論
- 血しょうは血球を含まない液体成分であるが、フィブリノーゲンや抗体などのタンパク質は含まれている。
- クエン酸ナトリウムは血中のカルシウムイオンと反応し、クエン酸カルシウムを形成する。そのため、カルシウムイオンが除去され、血液凝固が進まない。そこに、CaCl2を加えると、フィブリノーゲンがフィブリンへと変化する。
- もちろん血球が存在しないため、血餅は形成されない。