NAD、NADP
ニコチン酸から作られる補酵素である。脱水素酵素の補酵素として用いられ、H+と電子の受取手として必要である。呼吸や光合成の反応で働く。
CoA
パントテン酸から作られる補酵素である。アシル基転移酵素(アシルトランスフェラーゼ)の補酵素として用いられる。脂肪(脂肪酸+グリセリン)の分解などの反応で働き、アシル基の受取手となる。
下の画像は脂肪酸の代謝を示している。CoAがアシル基と結合する反応が起こる。最終的にアシルCoAとアセチルCoAが合成され、この一連の反応をβ酸化と呼ぶ。
アシル基とはカルボキシル基(R-COOH)のOHを含まない部位のことである。
TPP(チアミン二リン酸)
ビタミンB1から作られる補酵素である。脱炭酸酵素の補酵素として用いられる。糖質の代謝の際に、基質から二酸化炭素を外す際に働く。下画像はピルビン酸でヒドロげナーゼ複合体(脱水素と同時に脱炭酸も行う)を示した図である。図中のA(左上)でピルビン酸とチアミン二リン酸が結合し、二酸化炭素が外れている。
ピリドキサルリン酸 (PLP)
ビタミンB6から作られる補酵素である。アミノ基転移酵素の補酵素として用いられ、アミノ基の受取手となる。アミノ酸の代謝の反応で働く。とりあえず名前がかわいい。