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【地学】地球の自転とは?

地球は自転している

地球にいると、天球上の天体が回転しているように見えますが、実際は地球自身が回っています。これを地球の自転と言います。1周は23時間56分4秒です。

天球上の天体が東から西へと回転しているように見える運動を、日周運動と呼びます。

周極星と出没星の違い

天球上の天体では、天球上を円を描いて動いているように見える星と、東の地平線から現れてまた西の地平線へと沈んでいくように見える星があります。前者を周極星、後者を出没星と呼びます。

緯度と日周運動

緯度によって天球上の天体の見え方が異なります。北極点においては、全ての星が周極星となり、地平線に沈むことはありません。

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一方、赤道上ではすべての星が地平線から現れ、地平線へと沈む出没星として見えます。

北極星も円運動をするの?

北極星は自転の中心近くにある星ですが、北極から約1°離れているので円運動をします。

なぜ地球の自転は遅くなっているの?

地球の自転は、海水と海底との摩擦によって速度が低下していることがわかっています。潮汐によって移動する海水と、海底との間での摩擦がブレーキの代わりとなっているためです。

これは化石を観察することでわかりました。サンゴの成長線は一日に一本形成され、夏に粗く、冬に密に形成されることから、一年の日数を計算することができます。現在では、365本の成長線が1年で形成されますが、4億年前のサンゴでは400本程度でした。つまり、自転速度が速かったことがわかります。

地球の自転が遅くなると月が遠ざかる

地球の自転速度が遅くなると、地球と月の距離が大きくなることが知られています。地球の自転が遅れると、その反動で月の公転速度が速くなります。そのため、月は1年で3.8cmずつ地球と離れていっています。

自転の確認:フーコーの振り子

フーコーはパリで67mの鋼線に28kgの鋼球をつけた振り子を作成しました。この振り子を振ってみると、振動面が回転して見えます。

北極点で振り子を作成したと仮定すると理解しやすい原理です。地球は自転していますから、北極点での振り子は地球が自転した分だけ回転しているように見えます。つまり、1日で1周します。

これと同様に赤面以外においては、自転に伴って振り子の振動面が回転しているように見えます。

一方、赤道面では振動面ははじめの向きから回転することはありません。

歳差運動とは?

地球の自転軸は66.6°傾いています。そこに、月や太陽の引力を受けると赤道上の両端の地点では、反対向きの力(偶力)が働き、自転軸を起こそうとします。このため、地球の自転はこまの首振り運動と似た動きをします。これを歳差運動と呼びます。

簡単に言うと、月や太陽の引力によって地球の自転軸の傾きが変化しているということです。コマが首を振るように約25800年かけて自転軸が回ります。

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