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【地学】地磁気とは?発生の仕組みと地磁気の分布

地磁気とは?

地球は巨大な磁石であり、磁場を持っています。この磁場を地磁気と呼びます。この磁場は、地球内部に棒状の磁石を置いたときに作られるものと似ています。しかし、地磁気極と、地理上の極(北極・南極)とは10°ほどのズレがあります。

地磁気の要素

地磁気は鉛直分力水平分力のベクトルに分けることができます。この垂直成分と水平成分を合成したものが、全磁力と呼びます。

水平面で真北と水平分力とがなす角を偏角、全磁力と水平分力がなす角を伏角と呼びます。

偏角と伏角のほかに、鉛直分力・水平分力・全磁力のどれかが決まれば地磁気を表すことができます。そのため、このような3要素を地磁気の三要素と呼びます。また、伏角が90°になる地点は磁極と呼びます。

地磁気はどのように分布している?

地球上の地磁気は場所によって異なります。下は全磁力のマップです。

地磁気は変化する

地磁気は常に変化しています。その周期は数時間~数万年と様々です。地磁気の様子が同じ日は一日とてありません。

一日周期で変化している地磁気の変化を日変化と呼びます。これは、太陽放射による電離層の変化が原因であると考えられています。

また、太陽風によって地磁気に大きな変化がもたらされる磁気嵐などがあります。

地磁気はどうしてできる?ダイナモ理論とは?

地球の内部の外核は液体の金属からできています。外核から内核へ鉄が固化し分離していく際に、軽元素が浮き上がることで対流が起こります。この対流によって地磁気が発生していると考えられています。これをダイナモ理論と呼びます。

地磁気は消滅するの?

この300年間の間で地磁気の強さは減少し続けています。しかし、この現象は数万年単位での周期の変化であり、地磁気が消滅するのではないと考えられています。

古地磁気とは?

溶岩が固まった時になどに、磁気を帯びている物質(磁鉄鉱など)は、地磁気の方向に並びます。そのまま、固まると磁気の方向が岩石に記録されます。これを残留磁気と呼びます。

古い岩石の磁気の方角を調べることによって、当時の磁極の位置を調べることができます。その結果、磁極は移動していることがわかりました。

また、この残留磁気の方向を調べることにより、かつて大陸同士が繋がっていたことの証拠ともなりました。

地磁気は逆転する

地磁気の向きは反転を繰り返しており、平均で10万年単位で逆転しています。なぜ逆転するのかは、今のところわかっていません。

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