ちょっとディープな生物の世界

人間は冬眠することができる?

冬眠はできないが、急激な体温低下で仮死状態になれる

海外では氷の張った湖に落ちた子供が、40分後に救出されて生還したという事例があります。さらに、その子供には後遺症は残りませんでした。この奇跡的な回復には低体温が関連していると言われています。普通、低体温症では体温が32℃になると意識消失、28℃で心室細動が起こります。20℃以下になればほぼ死亡(凍死)です。

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しかし、池などに落ちて急激な体温低下が起こる場合には、全身が速やかに冷却されるため、脳への酸素供給停止以前に細胞が仮死状態となり、代謝が抑制され、細胞が死ぬことが免れることがあります。この状態であれば、心肺が停止していも、後遺症なく回復することができます。

動物の冬眠も細胞の代謝を下げている

冬眠する動物は人間のような急激な体温低下をしなくても細胞の代謝を下げ、冬眠することができます。もちろんその間は、心臓も動いているので仮死状態ではありません。

最近の研究では、アメリカクロクマの場合は、冬眠中の体温は活動中の温度と比べて5~6℃低いだけであることがわかりました。しかし、心拍数は1分間に55回であったものが、9回にまで下がっていました。体温をそこまで下げなくとも細胞の代謝を低下させるシステムを持っていると考えられます。

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