原始細胞とは
原始地球において始めに有機物が誕生し、それを包む膜が生じて細胞が誕生したと考えられています。このような有機物を包み自己複製機能を備えた小胞を原始細胞と呼んでいます。
様々な研究者が原始細胞のモデルを研究室で作り出しました。代表的なものにコアセルベート、マリグラヌール、リポソームなどがあります。
コアセルベートとは
アラビアゴムとゼラチンを混合してつくった液滴です。この液滴は分裂・融合・周囲の物質の吸収などを起こす性質があることから、生命の起源や進化に重要な役割を果たしたとする説もあります。
マリグラヌール
アミノ酸と重金属を含む液体に熱を加えた時にできる小胞です。マリグラヌールは出芽のような様式で新しい小胞を分裂させていくこともできます。熱水噴出孔のような場所で、このような原始細胞が誕生したのではないかと考えられています。
リポソーム
リン脂質に緩衝液を加えた際にできる小胞です。生体膜と同様にリン脂質二重層の構造をとっています。膜にタンパク質を埋め込むこともでき、医療等での活用が期待されています。