茎の光屈性(正)とは?
ダーウィン、ボイセン・イェンセン、ウェント、ケーグルの実験結果を合わせると、茎における光屈性の仕組みは次のように説明できる。
- 植物の茎頂部でオーキシンが合成される。
- オーキシンは茎に下降する。その際、光の当たらない側を移動する。
- オーキシンは光の当たらない側の細胞の成長を促進させ、その結果、光の方向へ屈曲する(正の光屈性)。
根の光屈性(負)とは?
根におけるオーキシンの作用は茎とは異なり、成長を抑制させる働きを持つ。そのため、光とは逆方向へと屈曲する(負の光屈性)。
光屈性まとめ
まとめると、茎と根では次の光屈性が起こる。
茎 | 正の光屈性:光の方向へ伸びる。 |
根 | 負の光屈性:光とは逆方向に延びる。 |
これらの伸張成長はオーキシンによって制御されている。
オーキシンの極性移動:PINタンパク質
オーキシンは茎先端から茎へ移動するが、その逆(茎→先端)への移動は起こらない。これはオーキシンが通過するPINタンパク質が一方通行のみの移動しか許さないためである。このような移動を極性移動という。PINタンパク質は細胞膜上に存在する。
根における極性移動
根の場合の極性移動は茎とは異なる。オーキシンは根端まで輸送された後に、細胞の上方に局在するPINタンパク質によって上方向へと輸送される。
オーキシンは光が当たる当たらない関係なく常に合成されるものだと学校で習いました。
>ゆみさん
コメントありがとうございました。
確かにモヤシなどを見ているとそうですね。訂正いたしました。
また何かありましたら、ぜひよろしくお願いいたします・w・