ダーウィンの研究
進化論で有名なダーウィンの研究。不透明なキャップを幼葉鞘に被せると、光屈性は見られなかった。一方、葉鞘の先端部に光があたると、先端部より下で茎が屈折することを発見した。
下画像の上段がダーウィンの研究。
ボイセン・イェンセンの研究
茎の先端部より下の所に雲母片(石)を差し込み、先端部で作られた物質がどこを移動するのか実験した。茎の先端部で作られた物質は、光の当たらない側を通ることを発見した。
下画像の下段がボイセン・イェンセンの研究。
ウェントの研究
茎の先端部を寒天にのせ、先端部で生成された物質を寒天に移動させ、その寒天を茎の切断面に置いてどのように屈曲するかを実験した。結果、 寒天を置いた切断面とは反対の方向に屈曲することを発見した。また、茎の先端部をたくさん置いた寒天ほど、大きく屈曲した。
ケーグルの研究
ヒトの尿から植物の成長を促進する物質を分離し、オーキシンと名づけた。天然のオーキシンの化学物質名はインドール酢酸であること を発見した。
人工のオーキシンの発見
その後、人工的に合成され、インドール酢酸に類似の働きを持つ物質としてナフタレン酢酸(NAA)や2,4-D(2,4-ジクロロフェノキシ酢酸)(下画像)などがある。
2,4-Dはなぜ除草剤として使われているの?
2,4-Dは水田の除草剤として使用されている。2,4-Dは双子葉類の成長を低濃度で阻害するが、イネ科植物の成長は高濃度になるまで阻害しない。この性質を利用して、稲作で除草剤として用いられている。
オーキシンまとめ
オーキシンとは、植物を成長させる植物ホルモンの総称のことを指す。そのため、オーキシンには複数の物質がある。
天然のオーキシン:インドール酢酸
人工のオーキシン:NAA、2,4-Dなど