アンフィンゼンのドグマ
アンフィンゼンはある酵素(リボヌクレアーゼA)に尿素を加えると、変性が起こり失活するが、 透析によって尿素が取り除かれると、再度活性を取り戻すことを発見した。これにより、アンフィンゼンは「タンパク質はエネルギー最小の状態に勝手に折れたたむ(フォールディングする)」仮説を立てた。これをアンフィンゼンのドグマと呼んでおり、多くのタンパク質で見られる現象である。
アンフィンゼンの実験-GFP-
目で見るアンフィンゼンの実験として、GFPタンパク質を用いるものがある。GFPタンパク質を塩酸に浸すと、変性して蛍光を失うが、pHを元に戻してやると蛍光を回復する。
アンフィンゼンはこれと同様のことが、細胞内でも起こると考えた。しかし、細胞内ではタンパク質同士が非常に密着し、ポリペプチド同士の疎水部分などがすぐに凝集してしまう。正常な折りたたみには、シャペロンが疎水基に結合するなどして補助が必要な事が現在の研究ではわかっている。