イモムシに卵を産み付けるハチ
コマユバチ科のグリプタパンテレス属(Glyptapanteles)に属するハチは寄生バチとして知られています。
このハチのメスは適したイモムシを見つけると産卵管を刺し、80個もの卵を産み付けます。
卵から孵った幼虫はイモムシの体液を吸いながらどんどん成長していき、脱皮を繰り返します。最後の脱皮の時となると、幼虫はイモムシを麻痺させる化学物質を放出し、1時間かけてゆっくりと宿主から一斉に出てきます。
イモムシの皮を突き破って出てくる幼虫たち。もはやホラー。
イモムシは幼虫が出た後も幼虫を守り続ける
イモムシは奇妙なことに幼虫が出た後も、幼虫が作る繭を守るような行動をとります。
幼虫を襲う外敵がいるものなら、頭を激しく振り回しながら攻撃を繰り出します。この行動は幼虫が蛹となり、羽化するまで続きます。最終的にイモムシは餓死します。
イモムシの中には数匹残り続けている幼虫がいることがわかっています。おそらくこれらの個体が働きかけをしてこのような行動をするようにコントロールしていると考えられています。
ゾンビイモムシ
この子達には指一本触れさせない!(なんでこんなことしてるんだっけ???)
ダーウィンもドン引きの生存戦略
ダーウィンは、同様に寄生バチであるヒメバチの生存戦略を観察し、創造論への次のような疑問を、植物学者エイサ・グレイに手紙で伝えています。
「生きたイモムシの体内で育てるという明確な意図をもつヒメバチの慈悲深い全能の神が故意につい食ったとか、猫は鼠をもてあそぶものだとか、私にはどうしても信じる気にはなりません」
ダーウィン
こんなヤバいの創造するはずないだろ!!