オオシモフリエダシャクとは
鱗翅目シャクガ科の蛾である。エダシャク類の1種でヨーロッパでよく知られている。幅 38~50mmである。工業暗化の現象で有名になった。
工業暗化とは
オオシモフリエダシャクは殆どが白色型であったが、1848年に突然変異型の暗色型が発見された。しかし、暗色型は目立ちやすく(木の幹に白っぽい地衣類が生えている)、突然変異によって生じても捕食され個体数は負やなかった。
https://www.philpoteducation.com/
19世紀後半の工業化で汚染が進んだ地域では、地衣類が死滅してしまい樹皮が黒くなってしまった。すると、白色型が目立つようになり、オオシモフリエダシャクのほとんどが暗色型となった。
バーナード・ケトルウェルの実験
この現象を実験して確かなものとしたのはバーナード・ケトルウェルである。彼は1950年代に数百匹の暗色型のオオシモフリエダシャクに印をつけて放し、田園地帯と工業地帯における再捕獲率の違いを調べた。すると、その差は顕著であったことから、彼は工業暗化は進化的な変化であると主張した。