ちょっとディープな生物の世界

刺胞動物(二胚葉動物)の構造と生態

二胚葉動物とは

二胚葉動物とは外胚葉内胚葉を持つ動物のことでありる。中胚葉は持っていない。刺胞動物(クラゲ、イソギンチャク、サンゴなど)や有櫛動物が含まれている。

なお、中胚葉を持っていないからといって筋線維を持たないということではない(詳しくはこちらの記事をご参照ください)。

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胚葉とは

胚葉とは多細胞動物の初期胚において、卵割によって形成される多数の細胞が、しだいに規則的に配列してできる、細胞層のことを言う。胞胚への陥入が起こると、胚外側と内側において細胞層の違いが生じ、外胚葉と内胚葉に区別できる。また、外胚葉と内胚葉の間に中胚葉が生じ、脊椎動物では顕著な3層構造となる。海綿動物の場合には、この胚葉の分化が起こらない。

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刺胞動物とは

刺胞動物は二胚葉性の動物であり、触手に刺胞と呼ばれる物理的または化学的刺激によって毒を注入する張りを備えた細胞小器官を持っている。

刺胞

体腔(外胚葉と内胚葉の間の空洞)はなく、寒天状の間充織で埋められている。

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放射相称(中心軸に対して多数の対称面があり、全体として星形になる生物)であり、体内には胃腔と呼ばれる空洞がある。開口部分は口と肛門を兼ね備えている。

サンゴ

雌雄異体であり、クラゲのように漂うものと、イソギンチャクのように付着性のものがある。クラゲを逆さにするとイソギンチャクの構造と大体同じである。

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クラゲの生活環

多くのクラゲでは、卵から幼生(プラヌラ)が生まれると、幼生は岩などに定着してポリプというイソギンチャクのようなものになる。ポリプは御椀を重ねたような「ストロビラ」になり出芽し、エフィラ幼生となって泳ぎ出し、クラゲとなる。

イソギンチャクの生態

無性生殖で増えることもできるが、有性生殖においては受精卵はプラヌラ幼生になる。

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その後、体内に隔膜が形成され、隔膜の間から触手が生えてイソギンチャクになる。下画像はプラヌラ幼生の断面図であり、隔膜が形成されつつあるのがわかる。

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