「植物の環境応答」について
植物の一生は想像しやすい。発芽して、成長して、果実を形成・成熟、そして落葉する。神経系を持たない多細胞である植物は、これらの一連のことを植物ホルモンを用いて制御している。
動物ホルモンとは多少その性質が異なるため、混乱を招きやすい。植物のホルモンは以下の点で動物ホルモンとは異なっている。
- 動物のように特定のホルモンを生産・分泌する器官(腺)がなく,大体若い組織において生産される。
- 複数のホルモンが同じ場所において合成される。
- 同じ構造を持つホルモンが植物界全般に亘り,種を超えて分布し,かつ機能している。
- 同一のホルモンが,全く異なった多様な生理作用を持つ。
- 過剰に生産されたホルモンは,糖などと結合した不活性な貯蔵型として存在する。
朝日新聞社発行「植物の世界」http://www2u.biglobe.ne.jp/
「ホルモン」という名は一緒であるが、植物ホルモンと動物ホルモンは区別して理解した方が良いだろう。
植物ホルモンの作用は、場所や時期によって異なるため覚えづらいが、一旦覚えてしまえばこの単元の殆どを理解できる。
植物ホルモン
光受容体
種子の発芽
成長運動と膨圧運動
- 伸長(オーキシン、ジベレリン、ブラシノステロイド)
- 肥大(オーキシン、エチレン)
- 成長運動
- 膨圧運動
- 屈性
- 光屈性
- 重力屈性
- 接触屈性
- 水分屈性
- 傾性
- 光傾性
- 温度傾性
- 気孔開閉に関わる植物ホルモン(アブシシン酸・サイトカイニン)
- 気孔開閉に関わる光受容体(フォトトロピン)
- 就眠運動
- インドール酢酸
- 2,4-D
- ナフタレン酸(NAA)
- アミロプラスト
- 根冠
- 幼葉鞘
- ダーウィンの研究
- ボイセン・イエンセンの研究
- ウェントの研究
- アベナ屈曲テスト(アベナ屈曲試験)
- 接触による肥大(エチレン)
極性移動
- 極性移動
- オーキシン輸送タンパク質
頂芽優勢
- 頂芽優勢
器官文化
- 脱分化
- カルス
- 不定根
- 不定茎
- プロトプラスト
- 分化全能性
花芽形成
- 長日植物
- 短日植物
- 中性植物
- 光修正
- 限界暗期
- 長日処理
- 短日処理
- フロリゲン(花成ホルモン)
- FT
- 春化
果実形成
- 果実形成(ジベレリン、オーキシン)
- 果実の成熟(エチレン)
- 細胞壁分解酵素
- 種なしブドウ
- ジベレリン処理
葉の老化
- 葉の老化
- 葉の老化(アブシシン酸、エチレン、サイトカイニン)
- 離層
- 離層形成(エチレン、オーキシン)
- 落葉(エチレン)
ストレス応答
- ストレス応答(アブシシン酸、ジャス門さん)
- 過敏感反応
- リグニン