陸上植物の繁栄の流れ
陸上植物の歴史は古生代から始まり、コケ植物、シダ植物、裸子植物、被子植物へと進化している。以下、詳細を述べる。
古生代 シルル紀
最も古い陸上植物であるクックソニアが出現した。クックソニアは維管束がなく、コケ植物に似た通道組織を持っている。また、胞子で増えていく。
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古生代 デボン紀
リニア、アグラオフィトンなど(古生マツバラン類)が出現した。これらの植物は葉や根が分化していないが、クチクラ層、気孔、維管束を持っている。これらの期間は、陸上の乾燥した環境で水分の蒸発を防ぎ、安定したガス交換・水分供給ができるようになった。アグラオフィトンにはシダ植物の特徴が見られている。
アグラオフィトンhttps://www.abdn.ac.uk/
種子植物の出現
デボン紀後期には種子植物である裸子植物が出現した。種子植物は花粉管によって雄性配偶子が輸送されるため、水を必要としない(シダ・コケ植物などは精子を作り、泳いで受精する)。そのため、乾燥した状態でも生きていけるようになった。
種子形成のメリット
種子には胚と胚乳が含まれている。胚は発生し、次の個体となる部分である。胚乳は発生のための栄養分である。また、種皮によって乾燥から守ることができ、より広範囲での分布が可能となった。
原始的な裸子植物
イチョウやソテツの仲間には、花粉管内で精子が作られ、シダ植物同様に卵細胞まで泳いでいくようなものも存在する。
古生代 石炭紀
シダ植物が巨大化し、高さ数十メートルの森林を形成していった。これらの植物が炭化し、大量の石炭がこの時代の地層から採掘できるため石炭紀と呼ばれている。
中生代 ジュラ紀
裸子植物がシダ植物に代わって繁栄した。
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中生代 白亜紀
被子植物が出現した。被子植物では子房が作られ、果実を形成する。果実は動物によって食べられて運ばれていき、分布を広げていった。最後の被子植物としてアルカエフルクトゥスの化石が見つかっている。