生得的行動とは
生まれつき備わっている行動を生得的行動と呼ぶ。生得的行動を引き起こす刺激を鍵刺激と呼ぶ。生得的行動の対義語としては、経験によって行動が変化していく学習行動がある。
走性
あるう特定の刺激に対してある方向へ移動する行動を走性と呼ぶ。刺激に近づく場合を正の走性、遠ざかる場合を負の走性と呼ぶ。走性の鍵刺激は様々であり、光走性、化学走性、音波走性、重力走性、電気走性、流れ走性などがある。
下動画はゾウリムシの電気走性である。
光走性は昆虫などが光によってくる行動、化学走性はハエがアンモニアによってくる反応、音波走性では鈴虫などが特定に音のする方向に引き寄せられる反応、重力走性はカタツムリなどが重力方向へと進む(走地性)反応、流れ走性はメダカが流れに逆らって泳ぐ反応などがある。
フェロモン
フェロモンは動物に特定の行動を起こさせる化学物質の総称である。フェロモンが鍵刺激となって、決まった行動を誘発させる。フェロモンには、性フェロモン、道標フェロモン、警戒フェロモンなどがある。
下動画はアリの道しるべフェロモンである。
下動画はミツバチが警戒フェロモン分泌している様子である。
太陽コンパス
鳥が遥か遠くの目的地の方向を定める場合、太陽の位置を基準にして方向を決めている。この仕組みを太陽コンパスと呼ぶ。また、ボボリンクという鳥は、太陽の他に星座や地球の磁場の情報から方向を定めている。
イトヨの生殖行動
繁殖期のイトヨのオスは、腹が赤いものに対して攻撃をする。腹の赤が鍵刺激となっている。イトヨのよにある刺激に対して特定の決まった行動(イトヨのダンス)が起こる場合、その行動を固定的動作パターンと呼ぶ。
ミツバチダンス
ミスバチは巣箱の垂直面でダンスを行い、餌場の方向と距離を伝える。近くにある場合は円形ダンスを行い、遠くにある時は八の字ダンスを行う。距離はダンスの速さで伝えており、速ければ速いほど距離は近くなる。