生態系とは
1つの地域に生息する生物集団と非生物的環境(光、温度、水、大気、土壌・・・)が作る環境を生態系と呼ぶ。生物集団同士での相互作用と、生物集団と非生物的環境の相互作用に分けることができる。
作用と環境形成作用
非生物的環境から生物に及ぼす影響を作用と呼び、生物集団が非生物的環境に及ぼす影響を環境形成作用と呼ぶ。
生物集団
生物集団は生産者と消費者に分けることができる。消費者の中で、有機物を無機物に分解する生物は分解者と呼ばれている。
生産者
無機物から有機物を作る生物。植物、光合成細菌、化学合成細菌などがいる。
下画像は光合成細菌の一種である緑色硫黄細菌である。光合成細菌は、光エネルギーを利用してCO2を固定してグルコースを作る点は植物と同じであるが、クロロフィルの代わりにバクテリオクロロフィルを持つ。また、水H2Oの代わりに硫化水素H2Sなどを光合成に用いる。
下画像は化学合成細菌の一種である硝化細菌である。化学合成細菌はアンモニアを酸化して硝酸にする際に得られるエネルギーを用いて、CO2を固定してグルコースを合成している。
消費者
有機物を食べて生活する生物。植食性動物は一次消費者と呼ばれ、植食性動物を食べる肉食性動物は二次消費者と呼ばれる。肉食性動物をさらに食べる肉食性動物は三次消費者と呼ばれる。
分解者
消費者の内、死体や糞・尿の有機物を無機物に分解する生物を分解者と呼ぶ。細菌類、菌類などがいる。彼らも有機物を分解する点では消費者とも言えるが、死体や糞・尿を分解する点で他の消費者とは異なることから、区別されている。下画像はヒト腸内に住む細菌類の仲間である。
細菌とは大腸菌などの原核生物を指し、菌類とはキノコなどの真核生物を指す。同じ「菌」とつくが全く異なるので注意。下画像は酵母菌(真核生物)である。