タンパク質は体の成分の20%
体の主な成分は水(70%)であるが、それに次いで多いのがタンパク質(20%)である。人体を構成するタンパク質は10万種類あると言われている。生体内におけるタンパク質の大体のイメージを掴んでおこう。
コラーゲン
皮膚、腱、軟骨に多量に含まれている。細胞外マトリックス(細胞の外の構造)の主要成分である。グリシンと他2つのアミノ酸が繰り返されており、繊維状の構造をとる。多くが寄り集まってさらに強靱な繊維を形成する。
アクチン、ミオシン(筋肉)
筋肉を構成するタンパク質である。サルコメアと呼ばれる構造を取り、筋繊維を作り出す。
輸送に関わるタンパク質
細胞膜に埋め込まれ、細胞内外の物質の輸送に関わるタンパク質である。チャネル、輸送体、ポンプなどの種類がある。
細胞内の様々なタンパク質
物質の輸送に関わるモータータンパク質や、タンパク質の三次構造を作り出すシャペロン、情報伝達物質として機能するペプチドホルモンなどがある。
細胞接着に関わるタンパク質
隣接する細胞を密着させるクローディン、細胞同士を結合させるカドヘリン、細胞同士をつなぎ合わせ物質を輸送する経路となるコネクソン、細胞外基質と細胞を結合させるヘミデスモソームなどがある。
酵素
化学反応の触媒(自身は変化せずに反応を促進させる)として機能するタンパク質を酵素と呼ぶ。5000種類ほどの酵素が人体に存在すると言われている。
ヘモグロビン
赤血球内にあるタンパク質。ヘムと呼ばれる構造には鉄原子が組み込まれており、酸素と結合し、体全体に酸素を運搬する。
ミオグロビン
筋肉中にあって酸素分子を代謝に必要な時まで貯蔵するタンパク質で別名筋肉ヘモグロビンとも呼ぶ。。ヘモグロビンよりも酸素と結合しやすく、血液中の酸素ヘモグロビンから酸素を奪う。特に酸素を必要とする筋肉に多く、筋肉が赤いのはこのタンパク質のためである。
免疫グロブリン
いわゆる「抗体」と呼ばれるタンパク質。 抗原と特異的に結合し、複合体(たくさんの抗体と抗原が繋がり合う)を形成し、抗原を無毒化する。
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