目的
タンパク質の熱変性は想像しやすいが、酸・塩基によっても変性が起こることを確認する。
準備
- 試料:鶏肉
- 器具:シャーレ等
- 試薬:6mol/L塩酸、6mol/L水酸化ナトリウム(強酸・強塩基ならばなんでもよい)
実験手順
- シャーレに2つに鶏肉を準備し、それぞれ塩酸、水酸化ナトリウムをかけて観察する。
結論
まるで茹でたかのような色へと鶏肉が変化する。これは、タンパク質の立体構造が崩れたためである。
肉を料理するとなぜ褐色になるのか、その理由は以下から。Why Red Meat Turns Brown When Cooked肉を加熱すると赤色から茶色などの暗褐色に色が変わる現象には、ミオグロビンというタンパク質が関係しています。これは筋細胞に酸素を蓄えておく働きのあるタンパク質で、赤血球に酸素を格納するヘモグロビンに非常に似た性質を持っています。ミオグロビンは、連続して体を動かす際、筋肉にすぐさま酸素を供給してくれる不可欠な物質です。では、生肉を料理して肉が茶色っぽくなる現象に、ミオグロビンはどんな関係があるのでしょうか。肉の色が調理によって変色するのは、ミオグロビンに含まれるの鉄の原子が酸化することによって起こります。肉を調理する前にミオグロビンが酸素にさらされると、鉄の原子の酸化レベルはおよそ+2程度を示します。この時ミオグロビンは酸素分子(O2)と結びつき、明るい赤色になります。牛肉や豚肉の生肉が赤い色をしているのは、動物の血液によるものではなく、タンパク質の酸化によって赤い色になっていたというわけです。肉を調理すると、この鉄の原子は電子を失い、酸化のレベルが+3程度まで上昇して、だんだん肉自体の色が茶色になっていきます。一方、鶏肉などの白っぽい肉はミオグロビンの含有量が牛肉や豚肉に比べてずっと少ないので、赤身の肉のように暗褐色にはなりません。実際、ミオグロビンの値は、白身肉と赤身の肉の違いを判断する主な要因のうちの1つです。
参考