細胞の化学組成
細胞は主に、水、タンパク質、脂質、炭水化物、核酸、無機質から構成されている。
水
比熱が大きく温度が変化しにくい。様々な物質を溶かす。
タンパク質
アミノ酸がたくさんつながったもの。酵素や細胞骨格などを形成する。

脂質
脂肪はエネルギーとなり、リン脂質は細胞膜となり、ステロイドはホルモンとなる。脂質とは単純に説明すると、アルコールと脂肪酸が結合したもの(エステルと呼ぶ)である。脂肪酸とは炭素と水素の骨格にカルボキシ基(-COOH)が結合したものを指す。脂肪の中には、糖やリン酸を含むものもあれば、加水分解によって生成されたものも脂質と呼ぶ。
中性脂肪
下画像のXがグリセリン、Yが脂肪酸。結合すると中性脂肪となる。
リン脂質
炭素の骨格にリン酸が結合したもの。脂肪酸とリン酸が結合し、さらにリン酸にアルコールがエステル結合した構造をもつ。
ステロイド
複合脂質(色々混ざった脂質)から加水分解によって生成される。
炭水化物
CとHとOからできている物質。エネルギー源。セルロースは細胞壁になる。単糖(グルコース、リボース)、二糖(スクロース、ラクトース)、多糖(セルロース、グリコーゲン、デンプン)などがある。
単糖:グルコースhttp://www1.iwate-ed.jp/
二糖:スクロースhttp://square.umin.ac.jp/
多糖:グリコーゲンhttp://askgeorgie.com/
核酸
遺伝物質であるDNA、RNAを構成する。糖とリン酸と塩基が結合したヌクレオチドが基本単位。
無機物
Na+(神経細胞で重要な働きをする)、リン酸カルシウム(骨の材料)、鉄(ヘモグロビンに埋め込まれている)などがある。
細胞を構成する物質の割合
細胞の大部分はどの細胞でおいても水であるが、植物細胞、動物細胞では炭水化物の量の割合が異なる。また、ヒトの細胞と大腸菌の細胞では、脂質の量の割合が異なることは覚えておこう。
[…] 生体物質 […]