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草食動物(シマウマ)の視野範囲の観察

目的

草食動物は目がヒトとは異なり、顔の両側に位置している。そのため、視野の広さを確保できていると言われている。どれくらいの視野があるのか、ペーパークラフトのお面を用いて確認する。

準備

以下のページからシマウマのペーパークラフトをダウンロードし、頭部のみを400倍で印刷する。

https://global.yamaha-motor.com/

実験方法

一人がシマウマの頭を被り、片目ずつ視野を確認していく。

http://blog.livedoor.jp/

もしくは豆電球をシマウマの目の位置に設置し、照らされた範囲を調べることで、視野の範囲を測定する。

http://blog.livedoor.jp/

または、拡大コピーせずに、小さいままのシマウマの頭部を作成し、シマウマ頭部を回転させながら目の見える位置の範囲を測定する方法もある。

http://ameblo.jp/wakaru-rika/

結論

次のような視野が確認できるだろう。ヒトと比べてみると面白い。肉食獣のペーパークラフトも同サイトにあるので、作成してみても良いかもしれない。

http://sciencewindow.jst.go.jp/

参考

DNA型鑑定

DNA型鑑定とは

異なる個体のDNAを比較し、一致しているかどうか、親子関係があるかを鑑定する技術をDNA型鑑定と呼ぶ。

DNA型鑑定

http://ib.bioninja.com.au/

DNA型鑑定の原理

ゲノム全ての塩基配列を比較することはとても不可能である。そのため、繰り返し配列(反復配列)と呼ばれる領域を比較する。DNAには同じ塩基配列を繰り返す領域が多数あり、この長さは個体によって異なる。この領域を制限酵素で切り取り、電気泳動でその長さを比較する。

繰り返し配列

http://kulm.jp/dna.html

親子鑑定

繰り返し配列は両親から1つずつ受け継いでいるため、電気泳動をすると2種類の長さの繰り返し配列が見られる。例えば次のような両親がいたとする。bpは塩基配列数を意味している(100bp = 100塩基配列)。

祖母由来の染色体 祖父由来の染色体
母親 100bp 50bp
父親 150bp 70bp

すると、生じる子どもの組み合わせの可能性は次のようになる。

母由来の染色体 父由来の染色体
100bp 150bp
100bp 70bp
150bp 150bp
150bp 70bp

上記のような繰り返し配列の組み合わせであれば、その子は両親から生まれた子であると推定できる。

DNA型が他人と一致する確率

遺伝子座によっては、DNA型が他人と一致するものもある。そのため、他人と一致する確率が低い遺伝子座を比較する。

DNA型鑑定

http://55096962.at.webry.info/

蛍光タンパク質の利用

蛍光タンパク質(GFP)とは

蛍光タンパク質(GFP)下村修によってオワンクラゲから発見されたタンパク質である。紫外線を吸収すると発光する。

 

蛍光タンパク質(GFP)が発光する原理

蛍光タンパク質の一部が「蛍光団」と呼ばれる構造を形成しており、この構造がある特定の波長(395 nm)の光を受けると共鳴し、エネルギーを吸収する。励起された分子は、元のエネルギー状態に戻る際、長い波長(509 nm = 緑色)の光としてエネルギーを放出する。

gfp

http://www.chem-station.com/

細胞内構造の観察

細胞内で発現する遺伝子にGFPを組み込むことで、その遺伝子がどこで発現しているのか、タンパク質がどこで合成されているのかを知ることができる。

gfp

http://www.chem-station.com/

蛍光タンパク質と発生の観察

例えば、神経細胞でGFPが発現するように遺伝子組み換えを行うと、神経細胞のみが標識され、生きたまま観察することができる。

 

人工蛍光タンパク質

蛍光タンパク質に数種のアミノ酸を組み込むことによって波長を調節し、様々な色を発光させる技術が生み出された。

gfp

http://www.chem-station.com/

遺伝子発現不活性化-ノックアウト・ノックダウン-

遺伝子ノックアウト

ある特定の塩基配列を破壊して、遺伝子発現を阻害する技術をノックアウトと呼ぶ。下画像(右)は体節を形成する遺伝子をノックアウトされたマウスであり、上手く脊椎を形成できていない。

ノックアウトマウスhttps://www.rikanenpyo.jp/

ノックアウトの方法

以下の手順で行われる。この実験手法はノーベル賞を受賞したものである。

  1. まず始めに胚性幹細胞(ES細胞)を取り出し、遺伝子組み換えて標的遺伝子を破壊し、ノックアウト細胞を作る。
  2. 作り出したノックアウト細胞を初期胚に移植し、母マウス内で育てさせる。すると、普通細胞とノックアウト細胞のキメラマウスができる。
  3. 上手く生殖腺にノックアウト細胞が進出していれば、ノックアウトされた遺伝子を持つ配偶子が形成される。

殆どの生物は二倍体で、対立遺伝子を有している。そのため、全ての標的遺伝子をノックアウトするまで、この過程を繰り返す。

ノックアウトマウス

https://www.nobelprize.org/

ノックダウン

一方、塩基配列を破壊せずに遺伝子発現を抑制する技術をノックダウンと呼ぶ。下画像は脳形成因子の拡散を防ぐ遺伝子(nou-darake遺伝子)をノックダウンしたプラナリアである。

nou-darake

http://rstb.royalsocietypublishing.org/

ノックダウンの方法

2本鎖RNAを導入すると、それと相補的な配列を持つmRNAが破壊される現象をRNA干渉と呼ぶ。これは、生物が持つ遺伝子発現調節システムの1つである。ノックアウトは塩基配列を破壊するという非常に複雑な技術を要するのに対し、ノックダウンではmRNAの配列さえ分かっていれば、相補的な2本鎖RNAを導入しRNA干渉によって発現を簡単に抑制することができる。

RNA干渉

http://igtrcn.org/

遺伝子発現の調節-RNAによる調節-

遺伝子発現の調節とRNA

DNAから転写されたRNAは様々な修飾を受ける。その際に、遺伝子発現調節に関わる場合もある。

RNA

http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/rna/

修飾よるmRNA輸送調節

mRNAは5’末端にメチル化されたグアニンヌクレオチドが付加される。これを5’キャップと呼ぶ。3’末端には多数のアデニンヌクレオチドが付加され、ポリA尾部が形成される。このように、5’キャップとポリA尾部が修飾されたmRNAは核膜を通ることができ、核外に輸送される。一方、修飾されていないmRNAは核外に輸送されず、核内で分解される。修飾の有無で、mRNAの輸送を調節し、遺伝子発現を調節することができる。

RNA修飾

http://blogs.yahoo.co.jp/

RNAサイレンシング

mRNAの翻訳を阻害する短いRNAの存在が確認されている。短いRNAがmRNA翻訳を抑制する働きをRNAサイレンシングと呼ぶ。

RNA干渉

長い2本鎖RNAが酵素によって分断され、RISCと呼ばれるタンパク質に取り込まれると、短い一本鎖RNAが形成される。また、短い一本鎖RNAとRISCが複合体を形成する。複合体は、短い一本鎖RNAの塩基配列と相補性を持つmRNAと結合し、mRNA翻訳を阻害したり、切断したりする。この作用をRNA干渉(英語ではRNAi)と呼び、RNAサイレンシングのうちの1つである。

RNA干渉

http://igtrcn.org/

ncRNA

翻訳されないRNAをncRNA(non-coding RNA)と呼ぶ。マウスではncRNAはRNA全体の53%を占める。これらのncRNAは、RNA干渉のように遺伝子発現の制御に関わっていることが発見された。ちなみに、ヒトゲノム中で転写されるのは30%であり、その内1~2%が実際に翻訳され、98%はncRNAであると考えられている。

ncRNA

https://en.wikipedia.org/

脳に作用する薬物

薬物依存とは

脳に作用する薬物には覚醒剤、コカイン、アヘン系、LSD、マリファナなどがある。これらの薬物は脳の神経細胞に作用し、様々な症状を引き起こす。快感を得ることができるために常用するようになると、耐性が生じ、摂取する薬物の量が増える。しだいに身体的依存状態となり、薬物無しでは禁断症状が生じるようになる。この状態を薬物依存と呼ぶ。

 

薬物の原理

薬物は神経伝達物質に似た構造をしており、脳内での神経伝達物質として働く。そのため、本来見えないものが見えたり、異常な気分の高揚を引き起こしたりと、脳内の神経伝達物質の正常なバランスを崩す作用がある。

シナプス

 http://www.hananoiyakkyoku.com/

覚醒剤

覚醒剤にはメタンフェタミン、アンフェタミン(下画像)がある。アンフェタミンは、シナプスで分泌された神経伝達物質が回収されるのを阻害し、興奮状態を過剰に持続させる。

アンフェタミンhttp://www.medicalnewstoday.com/

コカイン

覚醒作用がある。鬱状態、幻覚、妄想を生じる。

コカイン

https://www.emaze.com/

アヘン系

ケシの実から液汁を濃縮・抽出したものがモルヒネであり、モルヒネをアセチル化したものがヘロインである。モルヒネは、神経のモルヒネ受容体に結合し、神経伝達物質の放出を抑制する。そのため苦痛が和らぐ。

モルヒネ

http://kratomnation.com/

LSD・マリファナ

強い幻覚作用を引き起こす。マリファナは合法化されている国家もある。

マリファナhttp://yuuma7.com/

細胞融合

細胞融合とは

2つの細胞が融合し、1つの細胞になる現象を細胞融合と呼ぶ。基本的に同種の細胞同士だと融合しやすいが、異種間でも融合することもできる。

細胞融合

http://www.iskweb.co.jp/

自然界の細胞融合

もっとも顕著な細胞融合は、受精の際に精子と卵が細胞融合し受精卵となる現象である。

 

植物細胞の細胞融合

植物細胞は細胞壁があるので、そのままでは細胞融合できない。そのためまずはセルラーゼで細胞壁を分解し、細胞膜のみの状態とする。この細胞をプロトプラストと呼ぶ。

プロトプラスト

http://www.dianliwenmi.com/

さらにポリエチレングリコールで処理すると、何故か細胞が融合する。この理由ははっきりとは解明されていないが、ポリエチレングリコールによって、水分子が奪われ、脂質二重層の疎水基の相互作用が不安定になるためと考えられている。結果、核融合が起こり、共通の細胞壁が再生され、2つの細胞の遺伝子を持った細胞ができる。

細胞融合

 http://www.slideshare.net/

動物細胞の細胞融合

動物細胞はポリエチレングリコールで処理する方法と、センダイウィルスに感染させる方法がある。このウィルスに感染すると、細胞が融合されてしまう。このウィルスは、1957年に岡田善雄によって発見された(東北大なので仙台ウィルス)。

 

細胞融合の応用-モノクローナル抗体-

普通、体液中には様々な抗体が混在しているため、一種類の抗体を多量に取り出すことは難しい。そこで、ある抗体を産生するB細胞と、細胞増殖能力が強い腫瘍細胞を細胞融合させる(この雑種細胞をハイブリドーマと呼ぶ)。すると、ある抗体を産生する増殖能力が強い細胞を作り出して増殖させ、単一の抗体を多量に産生することができる。このように、単一の抗体細胞のクローンによって得られた単一の抗体をモノクローナル抗体と呼ぶ。

モノクローナル抗体

https://upload.wikimedia.org/

モノクローナル抗体の応用

抗体は基質特異性を持っており、ある特定のものにしか結合しない。そのため、癌細胞特有の物質に結合する抗体を作り出すことによって、癌の早期発見、がんの位置検出、抗がん剤の癌細胞への運搬などに利用することができる。

モノクローナル抗体

http://chugai-pharm.info/

神経伝達物質と心の病気

神経伝達物質と心の病気

心は神経伝達物質の微妙なバランスの上に成り立っている。

心
http://leciel.hatenablog.com/

心の病気は、強いストレス下において神経伝達物質のバランスが崩れることによって生じると考えられている。脳も、体と同様に臓器なのである。

神経伝達物質 過剰 不足
ドーパミン 統合失調症 パーキンソン病
ノルアドレナリン 不安・そう病 うつ病
セロトニン 不安・そう病 うつ病
アセチルコリン パーキンソン病 アルツハイマー病

統合失調症

幻覚・幻聴が特徴的な精神疾患である。感覚・思考が病気のために歪んでしまい、自分が異常なことに気がつかず、自身で病気を認識することが難しい。

パーキンソン病

手足のふるえ、手足のこわばり、動作が緩慢、転びやすくなる(姿勢反射障害)が起こる病気である。ドーパミンが不足すると神経細胞同士の連絡に異常が起こり、発病すると考えられている。

そう病

いきなり気分が非常に高揚し、支離滅裂な言葉を発する状態になる精神疾患である。放置しておくと、極端な鬱状態になることもある。

躁病

http://festivo.org/

鬱病

抑うつ気分、意欲・興味・精神活動の低下、焦燥(しょうそう)、食欲低下、不眠、持続する悲しみ・不安が生じる精神疾患である。世界で3.5億人の罹患者がいる。

うつ病
https://www.inlifehealthcare.com/

アルツハイマー病

認知障害(記憶、注意、学習、視空間)を引き起こす病気である。認知症と呼ばれるものの6~7割はアルツハイマー病である。

神経伝達物質の種類

神経伝達物質の種類

神経伝達物質とは神経細胞のシナプスからシナプス間隙に向けて放出される物質であり、情報伝達に関わる。神経伝達物質には様々な種類があるが、代表的なものとしてアセチルコリン、ノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミン、セロトニン、GABA(γ-アミノ酪酸)がある。

神経伝達物質

http://www.interactive-biology.com/

アセチルコリン

運動神経から分泌され、筋収縮を起こす。副交感神経からも分泌される。また、脳内でのアセチルコリン減少はアルツハイマー(認知症)と関連があるとされ、記憶に関わることが知られている。

アセチルコリン

http://www.braintheinsidestory.co.uk/

ノルアドレナリン

交換神経から分泌される。ストレスホルモンの一種であり、脳では注意力・衝動に関わり、恐怖を引き起こすことが知られている。

ノルアドレナリン

https://ja.wikipedia.org/

アドレナリン

副腎髄質から分泌されるホルモンで血糖値を上昇させ、心拍数増加、瞳孔拡大などを引き起こす。脳内では、「闘争か逃走か」のホルモンと呼ばれる程の興奮状態を引き起こし、攻撃性・恐怖心などを生じる。

アドレナリン

https://commons.wikimedia.org/

ドーパミン

脳内では、快感や陶酔状態を引き起こすことが知られており、特に学習の強化因子として作用する。

ドーパミン

http://www.leafscience.com/

セロトニン

脳内では、行動を抑制的にさせる作用を持つが、気分は興奮させる。

セロトニン

http://www.leafscience.com/

GABA(γ-アミノ酪酸)

抑制性の神経伝達物質であり、神経の興奮を抑制させる。血圧降下、精神安定、催眠、抗不安など、興奮性神経伝達物質とは真逆の作用を示す。

GABA

https://commons.wikimedia.org/

神経伝達物質の関連

神経伝達物質は、それぞれが全く異なる物質では無く、合成経路に関連性を有するものもある。チロシンを基にして、様々な神経伝達物質は合成されている。
チロシン→ドーパミン→ノルアドレナリン→アドレナリン

神経伝達物質

http://aisenkaicdc.blog.fc2.com/

興奮の伝達-神経細胞と筋細胞-

興奮の伝達

神経細胞と神経細胞同士はシナプスで繋がっており(厳密にはシナプス間隙がある)、神経伝達物質で情報を伝達している。遠心性の神経は末端までいくと、効果器に繋がっており、神経細胞の神経終末と効果器の接合部はシナプスを形成している。シナプスから神経伝達物質を放出されることによって、刺激が効果器に伝えられる。

神経細胞と筋細胞の繋がり

運動神経が筋細胞まで到達すると、シナプスを形成している。しかし、神経細胞-神経細胞の繋がりとは異なり、運動終盤と呼ばれる特殊な構造をしている。下画像は運動神経と筋線維が結合している写真である。色が濃く盛り上がっている部位が運動終盤である。

運動終盤

http://trackstar.4teachers.org/

運動神経からは神経伝達物質のアセチルコリンが分泌され、筋収縮が引き起こされる。

運動終盤

http://www.austincc.edu/